乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
16.体育祭のはじまり
バンバン、と晴天の空に狼煙があがる。
そんなこんなで恭介くんとの特訓もこなし、いよいよ今日は体育祭当日。
「若菜は何に出るんだっけ?」
サエちゃんが聞いてくる。
「二人三脚と借り物競争だけだよ。サエちゃんは?」
「二人三脚と借り物競争と卓球。かったるいわ」
いかにもやる気がないという顔をするサエちゃん。
だけどサエちゃんは卓球も上手いし足も速いしんだよね。羨ましい。
「たしか二人三脚が一番最初に始まるんだっけ」
サエちゃんが体育祭のパンフレットを開く。
「うん、急ごっか」
サエちゃんと一緒に二人三脚のスタート地点に向かう。
「おーい、こっちこっち!」
「二人とも、お疲れさま」
スタート地点に行くと、八乙女くんと恭介くんが手を振って出迎えてくれる。
「頑張ろうな! 絶対に一位、取ってやろうぜ!」
恭介くんがガッシリと私の肩を抱いてくる。相変わらず熱いなあ。
「あ、あはは……そうだね……」
私は一位なんて取る気ないんだけど……。
私が苦笑いをしていると、不意に八乙女くんと目がバッチリと合った。
「頑張ろうね」
「う、うん」
思わず目をそらす。
どうしよう。目が合っただけでドキドキしちゃう。
あきらめるって決めたのに。八乙女くんの恋を応援するって決めたのに。どうしてだろう。
そんなこんなで恭介くんとの特訓もこなし、いよいよ今日は体育祭当日。
「若菜は何に出るんだっけ?」
サエちゃんが聞いてくる。
「二人三脚と借り物競争だけだよ。サエちゃんは?」
「二人三脚と借り物競争と卓球。かったるいわ」
いかにもやる気がないという顔をするサエちゃん。
だけどサエちゃんは卓球も上手いし足も速いしんだよね。羨ましい。
「たしか二人三脚が一番最初に始まるんだっけ」
サエちゃんが体育祭のパンフレットを開く。
「うん、急ごっか」
サエちゃんと一緒に二人三脚のスタート地点に向かう。
「おーい、こっちこっち!」
「二人とも、お疲れさま」
スタート地点に行くと、八乙女くんと恭介くんが手を振って出迎えてくれる。
「頑張ろうな! 絶対に一位、取ってやろうぜ!」
恭介くんがガッシリと私の肩を抱いてくる。相変わらず熱いなあ。
「あ、あはは……そうだね……」
私は一位なんて取る気ないんだけど……。
私が苦笑いをしていると、不意に八乙女くんと目がバッチリと合った。
「頑張ろうね」
「う、うん」
思わず目をそらす。
どうしよう。目が合っただけでドキドキしちゃう。
あきらめるって決めたのに。八乙女くんの恋を応援するって決めたのに。どうしてだろう。