乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
17.借り物競争
借り物競争は、お題に書かれたものを持ってきて先にゴールした人が勝ちというシンプルなルール。
これなら、足の速くない私にも勝ち目があるかなって思って選んだんだけど――。
「うう……お腹痛い」
緊張で胃がキリキリする。
「大丈夫? もうすぐ女子の出番だけど」
よっぽど青い顔をしてたのかな、サエちゃんが気を使って話しかけてくれる。
「早く終わらせてのんびり男子の応援でもしましょ」
「そ、そうだね」
そうだ。これが終われば、私の出番は二人三脚と借り物競争だけだから、あとは自由。
今だけ頑張ればいいんだ!
そう自分で自分を納得させ、スタート地点につく。
「位置について、よーい」
パン、と音が鳴って、みんな先生が持ったお題箱のところへ走り出す。
「ヤカン! ヤカンはどこ!?」
「誰か、タオル持ってる人ー!」
お題を引いた人が観客席に次々と呼びかけ、借り物をゲットしていく。
ひゃあっ! 私も早くお題引かなきゃ!
案の定、ビリになってしまった私は、一人泣きたい気持ちになりながら箱からお題を引いた。
大丈夫。簡単なお題だったら、ここから挽回できる。
ドキドキしながら四つ折りの紙を開くと、そこには――。
これなら、足の速くない私にも勝ち目があるかなって思って選んだんだけど――。
「うう……お腹痛い」
緊張で胃がキリキリする。
「大丈夫? もうすぐ女子の出番だけど」
よっぽど青い顔をしてたのかな、サエちゃんが気を使って話しかけてくれる。
「早く終わらせてのんびり男子の応援でもしましょ」
「そ、そうだね」
そうだ。これが終われば、私の出番は二人三脚と借り物競争だけだから、あとは自由。
今だけ頑張ればいいんだ!
そう自分で自分を納得させ、スタート地点につく。
「位置について、よーい」
パン、と音が鳴って、みんな先生が持ったお題箱のところへ走り出す。
「ヤカン! ヤカンはどこ!?」
「誰か、タオル持ってる人ー!」
お題を引いた人が観客席に次々と呼びかけ、借り物をゲットしていく。
ひゃあっ! 私も早くお題引かなきゃ!
案の定、ビリになってしまった私は、一人泣きたい気持ちになりながら箱からお題を引いた。
大丈夫。簡単なお題だったら、ここから挽回できる。
ドキドキしながら四つ折りの紙を開くと、そこには――。