乙女チック同盟~私と学園の王子様のヒミツの関係~
19.二人っきりの保健室
突然目の前にボールが飛んできて、目の前が真っ暗になる。
「……ん」
「若菜さん――若菜さんっ!」
そして目を覚ますと、目の前に八乙女くんがいた。
あれ? 何これ、幻覚?
ボールで頭を打って幻覚を見てるの? だって――。
「あれ……あれれ!?」
気がついたら私、八乙女くんにお姫様抱っをされていた。
「大丈夫? 若菜さん。これから保健室連れていくからね」
きゃああああああああ!!
体が火がついたみたいに熱くなる。
「い、いい! いいよ、私、自分で歩けるっ!」
ブンブンと首を横に振るも、八乙女くんはニッコリと爽やかな笑顔で笑う。
「いいから、いいから。無理しない方がいいよ?」
「そうそう。若菜、無理しないほうがいいよ」
「そうそう、二人で保健室行きな?」
モカちゃんと恭介くんにも強い口調で言われ、観念して大人しくする。
でも、みんなの前でお姫様抱っこだなんて……。
八乙女くんったら、なんて優しくて王子様なんだ。
好きでもない女の子にこんなに優しくするなんて。
私は悲しいような嬉しいような、複雑な気分になった。
「……ん」
「若菜さん――若菜さんっ!」
そして目を覚ますと、目の前に八乙女くんがいた。
あれ? 何これ、幻覚?
ボールで頭を打って幻覚を見てるの? だって――。
「あれ……あれれ!?」
気がついたら私、八乙女くんにお姫様抱っをされていた。
「大丈夫? 若菜さん。これから保健室連れていくからね」
きゃああああああああ!!
体が火がついたみたいに熱くなる。
「い、いい! いいよ、私、自分で歩けるっ!」
ブンブンと首を横に振るも、八乙女くんはニッコリと爽やかな笑顔で笑う。
「いいから、いいから。無理しない方がいいよ?」
「そうそう。若菜、無理しないほうがいいよ」
「そうそう、二人で保健室行きな?」
モカちゃんと恭介くんにも強い口調で言われ、観念して大人しくする。
でも、みんなの前でお姫様抱っこだなんて……。
八乙女くんったら、なんて優しくて王子様なんだ。
好きでもない女の子にこんなに優しくするなんて。
私は悲しいような嬉しいような、複雑な気分になった。