シンデレラは、ここにいます。〜オレの推しの推し〜

「謙士、付き合ったら何したい?」



憂が恥ずかしそうに聞いてきた



「え、それ聞く?
そんなこと…
付き合ってみないとわかんない」



ホントはいっぱいあった



「私は…
謙士とデートもしたいし…
学校の帰り一緒に帰ったり…

あ、新しくできたお好み焼き屋さん行きたい
謙士が引退するころには新しくないけどね」





もしかして

今まで我慢してくれてた?



「憂、オレが野球引退するまで
待っててくれる?

我慢できる?

心変わりしたりしない?

オレは、ずっと
憂が好き…」



「ホント…?
私も好きだよ

でも今は
野球が1番であってほしい

そんな謙士が好きだよ

待ってるよ」



「うん…ありがと…

オレ、頑張るね
憂のために頑張るから…」



「うん…
約束ね…」



憂が抱きついてきた



ドキン…



「野球、頑張るの約束と…
引退したら彼女にしてくれるの約束」



「うん…」



オレが頷いたら

憂が見えなくなるくらい

憂はオレに抱きついてきた



「ホントに、約束ね…」



「うん、約束する」



オレも憂を強く抱きしめた



「謙士…
引退まで待ってるね…
ずっと好きでいるね…」



「うん…」



待てるかな…オレ



ホントは今すぐにでも

憂を彼女にしたいと思った



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