シンデレラは、ここにいます。〜オレの推しの推し〜
シャワーして戻ったら
憂は寝てた
「ちゃんと布団掛けろよ…」
パンツ見えそーじゃん!
ホテルのパジャマ薄過ぎない?
ボタンちゃんとしてないし
真ん中で寝てるし
オレどこで寝るの?
憂の隣に横になった
スー…スー…スー…
寝息たててんじゃねーよ!
バカ
かわいい
なんで
こんなにかわいいの?
バカ
憂
好き
まだ
好きだよ
オレ
あの時
フラれて
諦めたふうにしてるけど
まだ
好きだよ
ずっと
追いかけてる
バカみたいなのは
オレだよ
じょーくん追いかけてる憂のこと
バカにしてるけど
同じじゃん
ずっと片思いで
ずっとオレのものにならないのに
バカじゃん
オレも
「憂…
…
好き…
…
あんな男、見るなよ
…
オレのこと見てよ」
憂の髪を撫でた
憂の匂い
憂の頬に触れた
柔らかくてかわいい
目から滲んでる涙を
指で拭いた
無防備な憂の唇
キスしたい
スー…スー…スー…
「憂…」
顔を近付けた
憂の吐息がかかる
憂
キスしてもいい?
「…好き…」
え…
憂…?
オレのこと?
「好き…
…
じょーくん…
…
好き…
…
じょーくん…大好きだよ…」
ズキン…
ごめん…
憂
憂が求めてるのは
オレじゃない
触れたら
ダメだ
やっぱオレ
来なきゃよかった