エリート御曹司の秘書兼、契約妻になりました

「うん？　どうした？」
「私の体、なんで、熱いんでしょう？　……こんなに」

　乱れた呼吸を整えつつ、潤んだ目で彼を見つめる。大和さんは微笑ましいものを見るように笑い、私の頬にチュッと口づけて言う。

「大丈夫だよ。体が俺を受け入れる準備をしてるだけ。……これからもっと熱くさせるから、覚悟して」

　意味深に予告した彼は、スルッ、とキャミソールの裾から手を忍ばせる。普段は服で隠れている肌に彼の手が触れただけで、感じたことのないゾクゾク感が背筋を走った。

　そのまま胸の膨らみに移動した彼の手が、感触を確かめるようにじっくりと揉み始める。先端を擦られると甘い電流が走ったように体が震え、じわりと下着になにか滲むのを感じた。


「……そろそろ、いいかな」

　いつしか衣服は取り去られ、繰り返される愛撫に蕩かされた思考は、恥ずかしいと思う余裕すらなくなっていた。

　長い時間をかけて解された私の中心は、骨ばった彼の指を何本か飲み込めるくらいには、やわらかくなったらしい。

　それでも、大和さんは慎重にゆっくり、私を傷つけないようにという気遣いを感じさせながら、私の中に入ってきた。お腹の奥が急に重くなって、少しだけ苦しい。……でも。