俺と妻と傷口
奏多に抱きかかえられ、ベットに下ろされた。
「ねぇ…ほんとにいいの?」
「ん?」
「だって、毎日は嫌って言ってたじゃん。エッチするの。昨日したでしょ?まぁ俺的には毎日したいって思ってるけど」
「うん。だって奏多…」
「何?」
「なかなか寝かせてくれないんだもん。朝大変なんだよ?ほとんど寝ないで朝起きて、ごはん作ったりするんだから」
「だって華恋、可愛いんだもん!止まんねぇんだよ…。だから、華恋が悪い!」
「私のせいなの?」
「うん、華恋のせい。
てことで、今日も遠慮なく………」

そして、口唇を奪われた。
「ンン……んぁ…あ…」
「華恋……好き……華恋…」
奏多の口唇や手から、愛情が伝わってくる。
自然と涙が出てきた。

「華恋?」
奏多が目尻にキスをする。
「奏多…好き……好きなの…」
「俺も……」
「だから、目を反らさないで……」

お願いだから、不安にさせないで………
私だけを見てて……

奏多の優しくて温かい、でも激しい熱情に溶かされた。

奏多の腕枕で、抱き締められている。
奏多の胸の傷口に触れる。
「この傷は、奏多が私を守ってくれた証だよね?」
「うん…そうだよ……」
「この傷口見てると、申し訳ない気持ちになるのと同時に、安心するの……変な言い方だけど」
「安心?」
「ごめんね…安心なんて、失礼だよね?」
「ううん。でも、なんで?」
「奏多が私のモノだって思えるから」
「そっか…確かに!そうだよね!
それいいな…この傷は俺が華恋のモノって印!」
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