俺と妻と傷口
「で、なぜにこうなるんだ…!」
「自業自得だろ!華恋ちゃんを独り占めするから…」

華恋は翼達とソファーに座り、仲良く話している。
俺はカウンターで、力弥といる。
嘘ついた罰だと言われ、しばらく来るなと言われた。

「まぁ、アイツ等も華恋ちゃんを傷つけることは、絶対ねぇし、ここで俺も見てるから」
「………」
「奏多!怖ぇよ!そのオーラ抑えろ!他にも客いんだから!心配しなくても、お前の怒りを本気で買うバカいねぇよ!
俺達が束になっても勝てないんだから…お前だけは」

わかってる。
わかっているが、どうしてもヤキモチを妬いてしまう。

あ、翼!華恋の髪の毛触るな!
ゲッ!華恋、なんで政樹と手を合わせるんだ!
“華恋ちゃん、手ぇ小せー”じゃねぇよ!
後から、お仕置き&消毒だな。

「……多!奏多!!」
「なんだよ?話かけんな!」
「もう、お前あっち見んな!俺が見てるから!じゃないと、気になってしかたがないだろ?」
「やだよ!」
「あのなぁ~」

「ねぇねぇ、華恋ちゃん!」
「なんですか?」
「もし奏多がいなかったら、俺等の誰と付き合う?」

はぁぁ?
何言ってんだよ!コイツ等。
バカか!

「え?そうだなぁ」
華恋も真面目に考えるなよ!
「力弥くんかな?」

「はぁぁぁ?」
みんな一斉に力弥を見る。
「え━━?俺?」
「なんで?力弥って、女をとっかえひっかえするような
男だよ?」
「そうだぜ?何人の女を泣かせたか!」

「でもそうゆう人に限って、一途なんだよね…!それに、力弥くん仲間思いだし…」
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