俺と妻と傷口
「いいのかよ?そんなこと言って」
「え?」
「ここでヤろうか?」
「は?やだよ!昨日もしたし、疲れてるし、もう眠いの」
「こんな状態で、俺が寝かすと思う?」
「これは、奏多が座らせたんでしょ?
とにかくもう眠いから…私、先にあがるね」
そう言って、俺の膝の上から下りようとする。

でもすぐに華恋の腰を持った。
「ちょっと!離して!」
「やだ。どうしても下りたいなら、俺のお願い聞いて?」
「な、何?」
「力弥のこと教えるか、ここでヤるか、ベットでヤるか。
選んで?」
「え……全部やだ」
「だったら、俺の好きにする!」
俺はそのまま、華恋の首に吸い付くようにキスをした。

「ちょ…やめ……んぁ…やだ…お願…」
「ん…やだね……元々、華恋が言わないからだし」
「奏、多……やぁ…あぁ……ん…」
風呂場なのもあり、いつもよりよけいに華恋の甘い声が響く。
それが俺の理性を壊し、欲望がどんどん膨れていく。
浴槽の中で、そのままひとつに繋がった。

「ひゃっ……嘘…!
ほんとに……ここで…?」
「我慢できねぇ……」
「やだ……お湯、が…入っ…て……やぁぁ…だめぇ…」
結局、ここで二人…果てた。

ぐったりした華恋が俺にしがみついている。
「華恋…?」
「奏多…最低……」
「え?」
「こんなこと……」
「ごめん…でも、華恋が教えてくんないから…」
「だからって……。
身体が動かない……」

そのまま風呂を出て、ぐったりした華恋の身体を拭きパジャマを着せた。
そして抱きかかえて、ベットに連れていった。
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