俺と妻と傷口
「いや、そうゆう訳じゃ……」
明らかに、女達の雰囲気が変わった。

「嫌なら、もう消えろよ…」
そうゆうとこほんと腹立つ。
「ちょっと奏多、やめろよ!」
「自分達が、誘ってきたんだろ?なのに、暴走族って聞いた途端…それはねぇだろ…!」
「まぁ、そうだな!俺や奏多はいいけど、翼や政樹達は楽しく飲んでたんだから」
「もういいって!慣れてるし!」
「いや、ダメだろ!」
俺と力弥が、ハモった。

「ごめんなさい…」
「いや、いいって!もうお開きにするか!」

翼の言葉で、お開きになった。


その頃の華恋━━━━━

「ねぇいいじゃん!ちょうど、四人づつだしさ。
飲もうよぉ」
「困ります!」
案の定、ナンパされていた。
「ほんと困るんです。しかもこの子の旦那怖いですよ?だから、やめておいた方がいいですよ。元・暴走族なんですから!」
「だから?そう言えば、誰でもひれ伏すとでも?
だいたいさぁ、そうゆう奴等ってすぐ脅したり、手を出したりするじゃん?
卑怯だよな……!」

パン━━━━!!!!
「え……」
「え?華恋?」

華恋が平手打ちしていた。
目にたくさん涙を溜めて………

「…ってぇな!なんだよ!お前……!!」
「撤回して下さい!!
今の言葉!」
「はぁ?」
「何にも知らないくせに!!」

あの時の……。
奏多と初めて会った、あの時のように華恋は怒りで震えていた。

そしてこの一部始終━━━━━
奏多や力弥達、みんなも見ていた。
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