カタブツ竜王の過保護な求婚
 
 わざと話題を変えたレイナに、アンヌも合わせることにしたのだ。


「だから、ちょっとくらい息抜きが必要だと思うの」

「……いったい今度は何をやらかすおつもりですか?」

「そんなに大それたこと考えていないわ。ほんの少し運動したいだけ」

「……」


 この一か月、レイナが我慢を重ねていたことを知っているだけに、いつも辛辣なアンヌも返答に困った。
 そんな周囲の気遣いもおかまいなしに、レイナは近衛騎士のラベロへにっこり微笑みかける。

「……いったい今度は何をやらかすおつもりですか?」

「そんなに大それたこと考えていないわ。ほんの少し運動したいだけ」

「……」


 この一か月、レイナが我慢を重ねていたことを知っているだけに、いつも辛辣なアンヌも返答に困った。
 そんな周囲の気遣いもおかまいなしに、レイナは近衛騎士のラベロへにっこり微笑みかける。
 その笑みに、嫌な予感しかしない老騎士は、うっと声を詰まらせて後ずさっていく。


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