シークレットベイビー② 弥勒と菜摘
✴︎
『亜紀はオレのだから!』
みんなにあれだけ言って回って、騒いでいた櫂くんだったのに、声が変わった中2ごろから急によそよそしくなってしまった。
亜紀は中1で同じ系列の付属の女子校に進学、亜紀のお父さんが、いまだに5年生のノートの時の事を根に持っていて、
『あのぼんぼんにかかわってはいかん! 』
と勝手に決めてしまったのだ。
ぼんぼんって櫂くんのこと。
とっくに櫂くんとは仲直りしてたし、お母さんもその事を知ってるのに、お父さんだけ頑固なんだから仕方ない。
亜紀は別に女子校が肌に合っているし、かえってよかったかなと思っているけれど、櫂くんと離れてしまった。
学校が違うと彼と会えない。
会えないと何となく話しにくくなる⋯⋯ 。
だんだん微妙な距離ができてしまって、言いたい事がいっぱいあるはずなのに、なんか言えなくなる。近くに行きたいのに、恥ずかしいような感じになってしまう。
だからって。喧嘩してるわけじゃない、喧嘩するほども話してない⋯⋯ 。
『亜紀はオレのだから!』
みんなにあれだけ言って回って、騒いでいた櫂くんだったのに、声が変わった中2ごろから急によそよそしくなってしまった。
亜紀は中1で同じ系列の付属の女子校に進学、亜紀のお父さんが、いまだに5年生のノートの時の事を根に持っていて、
『あのぼんぼんにかかわってはいかん! 』
と勝手に決めてしまったのだ。
ぼんぼんって櫂くんのこと。
とっくに櫂くんとは仲直りしてたし、お母さんもその事を知ってるのに、お父さんだけ頑固なんだから仕方ない。
亜紀は別に女子校が肌に合っているし、かえってよかったかなと思っているけれど、櫂くんと離れてしまった。
学校が違うと彼と会えない。
会えないと何となく話しにくくなる⋯⋯ 。
だんだん微妙な距離ができてしまって、言いたい事がいっぱいあるはずなのに、なんか言えなくなる。近くに行きたいのに、恥ずかしいような感じになってしまう。
だからって。喧嘩してるわけじゃない、喧嘩するほども話してない⋯⋯ 。