シークレットベイビー② 弥勒と菜摘
✴︎
小学校の時に告白された。
子供なのに変だと思った。
それまででも、幼稚園の時から、かわいいとか美人とか言われていたけど、なんか呼び出されたりしたのは初めてだ。
わたしの外見は、弥勒によく似てる。いつも人に言われるけど、自分でもそう思う。
小さい頃から『一子は可愛いな』って甘々に可愛がってくれる弥勒の眉間、眉、まつ毛や鼻筋。
私を見る、くっっっっきり二重。
ちょっとキツさを含んだ甘い目。
それが当たり前の人の顔だった。
お父さんだとか、そういう分類の話ではなくて、ただ、単純に人の造詣として。
そんな顔を当たり前に見ているから、自分の顔も当たり前だな、と思うけど、周りより造形がいいんだと思う。
だから結構きれいみたいなんだ。
でも性格は難あり。
男の子に告白されても、ひたすらめんどくさいし嫌だった。
顔しか褒められないのに嬉しいわけない。
家に帰って、もちろん弥勒に言いつけた。ちょっと怖かったし。
『ふーん。許せないね、それは。
相手の気持ちが分からないような雑魚にはオレが見本を見せに行く。
ちゃんと気持ちがないとね。
一子に興味で近づくような、羽ほどの軽い男は、初めから選別すべきだな』
とか言って、弥勒が上から下までスーツでキメて参観日にきてくれた。
ほとんどの男子はびびってしまった。
運動会は本当にやりすぎだった。
弥勒は仕事柄もあって、毎日鍛えているし、家の晩ごはんなんて⋯⋯ まぁ、健康的、と言うのかなんていうか⋯⋯ 。
だから超超高級スポーツウエア、もちろん不動おじさんの会社の、限定の、をピッタリ合わせて着ていた。
親子競技で、あの免税店の匂いを振りまいて、ぶっちぎりの一位⋯⋯ 。
なのに、柔らかい印象の小柄な菜摘にベタ惚れ、目だたないはずがない。
《しょうがない人ね》
って赤くなって微笑む菜摘も、目がハートだから。
まあ、この2人はバカップルだ。
今では学校や近所の有名人だ。
丘の上の超お金持ちの家の子って事もすっかりバレて、なかなかやりにくい学校生活だ。
大学まで続く一貫校だから、みんな知ってて、変に怖い思いをしなくなったのはよかった。
小学校の時に告白された。
子供なのに変だと思った。
それまででも、幼稚園の時から、かわいいとか美人とか言われていたけど、なんか呼び出されたりしたのは初めてだ。
わたしの外見は、弥勒によく似てる。いつも人に言われるけど、自分でもそう思う。
小さい頃から『一子は可愛いな』って甘々に可愛がってくれる弥勒の眉間、眉、まつ毛や鼻筋。
私を見る、くっっっっきり二重。
ちょっとキツさを含んだ甘い目。
それが当たり前の人の顔だった。
お父さんだとか、そういう分類の話ではなくて、ただ、単純に人の造詣として。
そんな顔を当たり前に見ているから、自分の顔も当たり前だな、と思うけど、周りより造形がいいんだと思う。
だから結構きれいみたいなんだ。
でも性格は難あり。
男の子に告白されても、ひたすらめんどくさいし嫌だった。
顔しか褒められないのに嬉しいわけない。
家に帰って、もちろん弥勒に言いつけた。ちょっと怖かったし。
『ふーん。許せないね、それは。
相手の気持ちが分からないような雑魚にはオレが見本を見せに行く。
ちゃんと気持ちがないとね。
一子に興味で近づくような、羽ほどの軽い男は、初めから選別すべきだな』
とか言って、弥勒が上から下までスーツでキメて参観日にきてくれた。
ほとんどの男子はびびってしまった。
運動会は本当にやりすぎだった。
弥勒は仕事柄もあって、毎日鍛えているし、家の晩ごはんなんて⋯⋯ まぁ、健康的、と言うのかなんていうか⋯⋯ 。
だから超超高級スポーツウエア、もちろん不動おじさんの会社の、限定の、をピッタリ合わせて着ていた。
親子競技で、あの免税店の匂いを振りまいて、ぶっちぎりの一位⋯⋯ 。
なのに、柔らかい印象の小柄な菜摘にベタ惚れ、目だたないはずがない。
《しょうがない人ね》
って赤くなって微笑む菜摘も、目がハートだから。
まあ、この2人はバカップルだ。
今では学校や近所の有名人だ。
丘の上の超お金持ちの家の子って事もすっかりバレて、なかなかやりにくい学校生活だ。
大学まで続く一貫校だから、みんな知ってて、変に怖い思いをしなくなったのはよかった。