モブで地味子な私を、超イケメン男子が、かまってかまって溺愛中!
第14話「告白!!」
成瀬君の『大事な大事な話』って、一体何だろう?
心がゆれる……
いろいろな『想い』が、期待と不安が胸にうずまく。
そもそも私は……成瀬君をどう思っているのだろう?
親しい友だちなのは間違いない。
確信出来る。
成瀬君は、今まで付き合って来た『同性の友だち以上の存在』だから。
いつものようにクリームパンをかじり、無糖の缶コーヒーを飲む。
だけど不思議な事に、クリームパンは甘くなく、コーヒーはひどく苦い。
「…………………」
「…………………」
しばらくの間……
私も成瀬君も黙ってパンをかじり、コーヒーを飲む。
「ゆい」
「ん、うん……」
「聞いてくれ。俺さ、いつも、自分を偽って演技してたんだ」
「自分を偽る? 演技?」
「ホントの俺は、アニメとラノベが大好きなオタクだ。楽葉原のアニメイベントで会った時の俺を見ただろう?」
確かに……
声優さんの『握手会』に並ぶ成瀬君は浮き浮きしてた。
サイン色紙を大事そうに抱えていたっけ。
記憶をたぐる私。
成瀬君の話は続いて行く。
「俺、小学生の時、野球仲間にドン引きされたんだ」
「ドン引き?」
「ああ、女子向けのアニメが大好きだっていったら、キモイ、全然お前らしくないってな」
「それって……」
「全然お前らしくないって、何だ? お前、一体何言ってるって言い返して大げんかになった」
「そうだったんだ……」
「その時、いくら言っても、友だちは分かってくれなかった。俺、めんどくさくなって、本音を言わなくなったんだ」
「…………………」
「俺、野球も大好きだからさ、それから、はっきり区別するようになった」
「はっきり区別?」
「勉強、野球、趣味。それぞれ、分けてたんだ。特にアニメとラノベの話は完全に隠してさ。でも、だんだん苦しくなった……使い分けるのが」
「…………………」
「だけど俺、ゆいと出会った日から変わる事が出来たんだ」
「成瀬君が、変わったの?」
「ああ、俺の友だち、他校の奴が多いけど……言われたよ。お前、凄く明るくなったなあって」
「凄く、明るくなった?」
「ああ、ゆいと一緒に居るお前って、明るくて楽しそうだなって言われた」
「そうなんだ……」
「ははは、それでゆいって、どんな子だって聞かれて、俺、つい自慢したんだ。自分の事のようにな」
「えええっ、それって……ぜんぜん違うよ、私は普通の女子だもの」
「普通じゃないって、ゆいは可愛くて魅力的さ! だから、紹介しろって頼まれたんだ。それも言ってなかったけど、5人だぜ、5人!」
「ええええっ、ご、5人も!? 私を?」
「もちろん、俺はゆいを紹介なんかしたくない。俺の彼女にしたい! ゆい! 俺と付き合ってくれ!」
「な、な、成瀬君っ!!」
驚いたっ!
成瀬君が私を?
さすがにびっくりした私は、呆然として成瀬君を見つめていたのだった。
心がゆれる……
いろいろな『想い』が、期待と不安が胸にうずまく。
そもそも私は……成瀬君をどう思っているのだろう?
親しい友だちなのは間違いない。
確信出来る。
成瀬君は、今まで付き合って来た『同性の友だち以上の存在』だから。
いつものようにクリームパンをかじり、無糖の缶コーヒーを飲む。
だけど不思議な事に、クリームパンは甘くなく、コーヒーはひどく苦い。
「…………………」
「…………………」
しばらくの間……
私も成瀬君も黙ってパンをかじり、コーヒーを飲む。
「ゆい」
「ん、うん……」
「聞いてくれ。俺さ、いつも、自分を偽って演技してたんだ」
「自分を偽る? 演技?」
「ホントの俺は、アニメとラノベが大好きなオタクだ。楽葉原のアニメイベントで会った時の俺を見ただろう?」
確かに……
声優さんの『握手会』に並ぶ成瀬君は浮き浮きしてた。
サイン色紙を大事そうに抱えていたっけ。
記憶をたぐる私。
成瀬君の話は続いて行く。
「俺、小学生の時、野球仲間にドン引きされたんだ」
「ドン引き?」
「ああ、女子向けのアニメが大好きだっていったら、キモイ、全然お前らしくないってな」
「それって……」
「全然お前らしくないって、何だ? お前、一体何言ってるって言い返して大げんかになった」
「そうだったんだ……」
「その時、いくら言っても、友だちは分かってくれなかった。俺、めんどくさくなって、本音を言わなくなったんだ」
「…………………」
「俺、野球も大好きだからさ、それから、はっきり区別するようになった」
「はっきり区別?」
「勉強、野球、趣味。それぞれ、分けてたんだ。特にアニメとラノベの話は完全に隠してさ。でも、だんだん苦しくなった……使い分けるのが」
「…………………」
「だけど俺、ゆいと出会った日から変わる事が出来たんだ」
「成瀬君が、変わったの?」
「ああ、俺の友だち、他校の奴が多いけど……言われたよ。お前、凄く明るくなったなあって」
「凄く、明るくなった?」
「ああ、ゆいと一緒に居るお前って、明るくて楽しそうだなって言われた」
「そうなんだ……」
「ははは、それでゆいって、どんな子だって聞かれて、俺、つい自慢したんだ。自分の事のようにな」
「えええっ、それって……ぜんぜん違うよ、私は普通の女子だもの」
「普通じゃないって、ゆいは可愛くて魅力的さ! だから、紹介しろって頼まれたんだ。それも言ってなかったけど、5人だぜ、5人!」
「ええええっ、ご、5人も!? 私を?」
「もちろん、俺はゆいを紹介なんかしたくない。俺の彼女にしたい! ゆい! 俺と付き合ってくれ!」
「な、な、成瀬君っ!!」
驚いたっ!
成瀬君が私を?
さすがにびっくりした私は、呆然として成瀬君を見つめていたのだった。