モブで地味子な私を、超イケメン男子が、かまってかまって溺愛中!
第26話「初デート」
週末、私はアニメとラノベの聖地『楽葉原』にいた。
いよいよ今日は、成瀬君とふたりきりの初デートなのだ。
待ち合わせ場所は駅前である。
楽葉原は駅だってアニメとラノベ一色。
ああ、なんという幸せ空間。
私がハッピーに「ほわん」としていると、成瀬君が現れた。
手を振っている。
「現れた」って何だか、独特のBGMとともにRPGで出現する敵キャラみたい。
いえ、成瀬君は違う。
私の最大の味方キャラだ。
つい、くすりと笑ってしまう。
「おう! お待たせ、お待たせ!」
「うふふっ、大丈夫、まだ待ち合わせ時間の10分前だよ」
「ははは、何だよ、にやにやして」
「ちょっと思い出し笑い」
「はあ? ちょっと思い出し笑い? まあ、いいや。ちなみに、ゆいはいつ来たんだよ」
「うん! 来たのは1時間前」
「おいおい! 早すぎるだろ」
「ノープロブレム。駅に貼ってある広告とかじっくり見てたから、全然大丈夫。楽しかったぁ!」
「おお、分かる分かる。ここ駅も含めて天国だもんな」
「あはは、だよねっ!」
「ああ、俺達オタクにとって楽葉原は最高の場所さ」
そんな会話をしながら私は心の中で「ごめんなさい」って謝った。
楽葉原は素敵な聖地。
だけど私が待ち合わせの1時間も前に来たのはそれが理由だけじゃないんだ。
謝ったのは、素直に理由を言えなかったから……
早く来たのは、成瀬君とふたりで会えるからなんだ。
嬉しすぎて、心が躍ったから。
最近、屋上ランチが大混雑。
友だちが大勢増えたのは、とても嬉しいけど……
成瀬君とふたりきりで話す時間がだいぶ減っていたから。
そんなことを「つらつら」考える私へ、成瀬君は午前中の予定を言う。
「えっと! まずはアニメショップで新作アニメのグッズ、それからラノベ専門書店で新刊をそれぞれチェック。ランチはアニメとタイアップのコラボカフェランチでOKだよな」
となれば、私は午後の予定を言おう。
「ランチしたら、ゲームセンターで対戦ゲームとアニメのプリクラ、最後は歩行者天国通って帰るん……だよね!」
「おお、その通りだ」
「うん! じゃあ、成瀬君、行こう!」
「おう! ゆい、行こう!」
成瀬君はにっこり笑うと手を差し出した。
もうお約束。
私もしっかり成瀬君の手を握り……ふたりは歩きだしたのである。
いよいよ今日は、成瀬君とふたりきりの初デートなのだ。
待ち合わせ場所は駅前である。
楽葉原は駅だってアニメとラノベ一色。
ああ、なんという幸せ空間。
私がハッピーに「ほわん」としていると、成瀬君が現れた。
手を振っている。
「現れた」って何だか、独特のBGMとともにRPGで出現する敵キャラみたい。
いえ、成瀬君は違う。
私の最大の味方キャラだ。
つい、くすりと笑ってしまう。
「おう! お待たせ、お待たせ!」
「うふふっ、大丈夫、まだ待ち合わせ時間の10分前だよ」
「ははは、何だよ、にやにやして」
「ちょっと思い出し笑い」
「はあ? ちょっと思い出し笑い? まあ、いいや。ちなみに、ゆいはいつ来たんだよ」
「うん! 来たのは1時間前」
「おいおい! 早すぎるだろ」
「ノープロブレム。駅に貼ってある広告とかじっくり見てたから、全然大丈夫。楽しかったぁ!」
「おお、分かる分かる。ここ駅も含めて天国だもんな」
「あはは、だよねっ!」
「ああ、俺達オタクにとって楽葉原は最高の場所さ」
そんな会話をしながら私は心の中で「ごめんなさい」って謝った。
楽葉原は素敵な聖地。
だけど私が待ち合わせの1時間も前に来たのはそれが理由だけじゃないんだ。
謝ったのは、素直に理由を言えなかったから……
早く来たのは、成瀬君とふたりで会えるからなんだ。
嬉しすぎて、心が躍ったから。
最近、屋上ランチが大混雑。
友だちが大勢増えたのは、とても嬉しいけど……
成瀬君とふたりきりで話す時間がだいぶ減っていたから。
そんなことを「つらつら」考える私へ、成瀬君は午前中の予定を言う。
「えっと! まずはアニメショップで新作アニメのグッズ、それからラノベ専門書店で新刊をそれぞれチェック。ランチはアニメとタイアップのコラボカフェランチでOKだよな」
となれば、私は午後の予定を言おう。
「ランチしたら、ゲームセンターで対戦ゲームとアニメのプリクラ、最後は歩行者天国通って帰るん……だよね!」
「おお、その通りだ」
「うん! じゃあ、成瀬君、行こう!」
「おう! ゆい、行こう!」
成瀬君はにっこり笑うと手を差し出した。
もうお約束。
私もしっかり成瀬君の手を握り……ふたりは歩きだしたのである。