ウサギ小屋
マコトは20歳になっても同年代の人と付き合う事は出来なかった。マコトはかつて自分が在籍していた児童養護施設の小学生とばかり遊んでいた。そして正月にはサスケごっこという遊びをしていた。それは民家の屋根によじ登って大騒ぎをする。マコトは成長できていなかったのだ。精神年齢は幼児のまま。アルバイトを始めるがどれも長くは続く事は出来ずにいた。転職を繰り返し、女性関係も無いままホストクラブでホストになっていた。

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母であるリョウコもまた悲惨な生い立ちだった。リョウコの母は中学卒業後にホステスとなり、入れあげたホストとの間に未婚のまま子供を産みそんな生活を続けていた。その長女がリョウコであった。

その後に長男ができた事から籍を入れるが一度も同居しないまま離婚。それと同時に付き合っていた別の男性と再婚をしてさらに3人の子供を産んだ。血の繋がりの無い父親と血が通わない母親、そんな家庭で育った。

リョウコの母もモンスターと呼ばれていた。近隣住民とたびたびいさかいを起こしては引っ越しを繰り返す、そんな生活を送っていた。リョウコ達はそんな母親にずっと振り回されていたのだ。

リョウコの母親は再婚後もホストクラブに通うなど性に奔放であった。リョウコは中学進学以降はその影響を受けたように性に関するトラブルを何度も起こす。
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