雪の降るこの街で君に恋する
新しい生活
あれから、俺たちは、小学校、中学校と高校も同じところに通い、今も変わらず一緒に登校していた。
出会った頃に比べ、俺達も成長した。喧嘩だってたくさんした。でも、その分仲良くなれた。見た目や性格が変わっても、お互いの関係性は昔とちっとも変わらなかった。

「ちょっと、遅い!早く行かなきゃ遅刻するじゃんか!」

『朝からうるせぇわ。まだ時間あるってふわぁ...。眠』

「もう!宏は、昔から朝弱いよね。そんなんじゃ、将来仕事できないんじゃない?」

『うるせぇな、母さんみたいなこと言うなよ』

「あはは、ほら、急ぐよ!」

『はいはい』


朝から、他愛もない話をしながら、学校に通う。これが、俺達の毎日の

はずだった、、、あの日までは



ある日の帰り、学校も終わりいつものように2人で帰っていた。基本私達は部活がない日は、一緒に帰っていた。雪は、弓道部、俺は、サッカー部に所属していた。部活があっても、一緒に帰ったりすることが多かった。友達には、付き合ってるの?と聞かれるが、俺達は、ただの幼なじみ。だから、お互いの好きな物、嫌いな物、黒歴史など、たくさん知っている。誰よりも長く一緒に過ごしてきたから。まぁ、こんな日々にも終わりが来るって、どこかで思ってたつでも、こんなに早いとは誰が予想しただろうか。











〖あの、少しよろしいでしょうか?〗

『えっ?あ、俺ですか?』

〖はい!少しお話をしたいのですが、よろしいでしょうか?〗

『はい…』

「えっと、なんのお話ですか?」

〖芸能界に興味はありませんか?うちで、働きませんか?あなたなら、スタイルやルックスも抜群なのでぜひ!どうでしょう?〗

「えっ芸能界ですか?宏やりなよ!ずっと夢だったんだからさ!」

突然の事で驚いたがやっと夢が叶う、そう思えばもう俺の中で答えは出ていた。

『やります!俺で良かったらやらせてください!』

〖はい!ありがとうございます!では、今から手続きをしていただきたいのでついて来てください!〗

『はい!』

そして、母さんと父さんに連絡して、事務所手続きを済ませた。
俺達は、昔よく遊んでいた雪の浜公園に行った。そこで色々と話した。やっと夢が叶って〘 良かったな〙と両親も喜んでくれ、雪も人一倍喜んでくれた。これから、頑張って、ファンを増やして有名になると俺はこの思い出の場所に、雪に誓った。
そして、あの日の約束も守ると。
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