Livre magic〜未来への光〜

「シャルロット、何も作戦を立てずに攻撃をするのは無茶だ！」

「そうよ！相手は警察なのに、事件を起こし続けた犯人なのよ！」

メルキュールとエリカが声をかけるものの、シャルロットは攻撃の手を止めることはない。オズワルドさんに何度も剣を叩き付けていく。

「……わかっていますよ、無茶だということくらい。でも、動けと本能が言うんです。動かなくては勝利は見えない、仲間を守れないと」

シャルロットの言葉はとても正しく、心が震える。でも、そんな言葉だけで何とかなるほど世界は綺麗じゃない。現に、オズワルドさんは押されている素振りを見せず余裕そうだ。

「弱いくせに剣を手に取るのか。一人前なのは気持ちだけだな！」

刹那、シャルロットの腹にオズワルドさんの拳が入る。攻撃が止まったシャルロットをオズワルドさんが投げ飛ばし、エリカが「シャルロット！」と慌てて受け止め、オズワルドさんを睨む。

フツフツと僕の心に怒りが湧き起こる。弱いとか、つまらないとか、僕の仲間を……大切な人を……！