I LOVE YOU



その日の夜、

久しぶりにLucasと奥さんと3人で食卓を囲んだ。



いつもタイヨウを優先してしまって家で食べる事が少なかった反抗娘だったけど…最後の最後まで優しい家族だった。




英語を話せない私に、仕草と簡単な英語を発して伝えてくれるLucas。

それでもわからない事もあったけど、気持ちだけでうれしかった。





『More study English』

と、

Lucasに伝えると親指を立て「Yeah」と言ってくれた。




留学をした事に対して、後悔する事ばかりだったけど…気づいたら悪い人は一人もいなかった。

こんな私にもったいないくらい優しくしてくれて、本当に涙が出る思いだった。









泣き虫と言われればそれまでだけど…お別れがこんな辛いものだとは思わなかった。



もちろん、

タイヨウとのお別れもだけど…友達や家族。



半年近くしかいなかったけど、半年で他人に対してこんなに気持ちが変わる事に驚くばかりだった。





起きたら、いつも通りタイヨウがいた。

目を空けたら、タイヨウがいる生活もあと3日。



そう思うと、

朝からこらえ切れず泣いてしまった。




『見ないで』と、手で顔を隠すと優しく抱きしめてきたタイヨウ。



けど、それさえも涙腺崩壊だった。

抱きしめてくるなんて反則じゃない?




何をしたら正解かはわからないけど…涙が止まらなかった。






『目が赤くなっちゃったよ』



目が合うと、一緒に笑ってくれた。



全部全部、

私が求める反応してくれるこの感じは何なんだろう。




「Love you Baby」

『me too』





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