私とピン球




だけど、それは叶うことは無くて。


叶える努力すら、恐怖に呑まれた。


白くて、軽くて。


高い声で、あなたは笑った。


時には強く私を抉って。


何も聞いてくれないことも、あったね。


そういうところも含めて、好きだった。


ずっと、離れないでいて欲しかった。


私の側で、転がっていて欲しかった。
 

なのにあなたは、私を置いていった。


これは、私の、苦い苦い初恋の話。
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