―17段目の恋― あのときの君とまさかの恋に落ちるとき
やっと見つけた
嘘を重ねたことに若干心苦しさを感じながらも透子は急いで着替えをすませ、龍道コーチが自分に一体どんな用事があるのかと不審に思いながら5時ちょうどにビルの裏口の前に立った。
すぐにメタリックシルバーの派手な車が目の前に止まった。
車にうとい透子でも知っている、生意気そうなカエルのような顔をしたポルシェだ。
右側のドアが開き、金髪のボブヘアに黒いサングラスの人物が運転席から体を乗り出し、「早く乗って!」と透子の腕を引っ張り助手席に引きずり込んだ。
一瞬マヤさんかと思ったが、首から下が男で、透子は「ひっ」としゃっくりのような悲鳴を上げた。
「ごめん、ちょっと非常事態」
妙な風体の男は龍道コーチらしい。
状況がわからないままカエルは走り出していた。
「あー、やばいな」
龍道コーチがバックミラーに映る赤いスポーツカータイプのベンツに目をやる。
透子は振り帰ろうとして龍道に頭を押さえつけられた。
「隠れて」
ブォーンとカエルが加速するのが感じられる。
すぐにメタリックシルバーの派手な車が目の前に止まった。
車にうとい透子でも知っている、生意気そうなカエルのような顔をしたポルシェだ。
右側のドアが開き、金髪のボブヘアに黒いサングラスの人物が運転席から体を乗り出し、「早く乗って!」と透子の腕を引っ張り助手席に引きずり込んだ。
一瞬マヤさんかと思ったが、首から下が男で、透子は「ひっ」としゃっくりのような悲鳴を上げた。
「ごめん、ちょっと非常事態」
妙な風体の男は龍道コーチらしい。
状況がわからないままカエルは走り出していた。
「あー、やばいな」
龍道コーチがバックミラーに映る赤いスポーツカータイプのベンツに目をやる。
透子は振り帰ろうとして龍道に頭を押さえつけられた。
「隠れて」
ブォーンとカエルが加速するのが感じられる。