訳あり無表情少女と一途な幼馴染 〜裏の仕事〜
暫く見てると
酒向と思える人影が、栞を抱き寄せた

「!?」

酒向!?
何やってんだテメェ!?
グッ!と戸を掴む手に力が入る
栞も抵抗しねぇし…っ
例え酒向だから…的な言い訳でも許さねぇぞっ!?
っつうか!いつまでやってんだっ!?
漸く2人が離れ、栞がこっちに歩いてくるのを見て、慌てて玄関から離れる
戸が開き、栞が入るのを確認した後
今その場に来たかの様にする

「おかえり」
「ただいま」

…普通に微笑んでる
酒向に抱き締められてたのに、俺と会っても全く動揺してねぇ
まさか、酒向と普段からああいう風じゃねぇよな…?

「蓮?」

気が付けば、栞が目の前に

「栞」
「ん?」
「…お前、」
「?」

栞が不思議そうに首を傾げる

「いや、何でもない。早く寝ようぜ」
「ん、寝よ」

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