【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「……ウフフ」
左手の薬指に付けられたこの結婚指輪が、わたしたちが夫婦だという証。……あんな出会い方しても、こんなふうに幸せになれるものなんだって思った。
「本当に幸せそうね?わたしもうお腹いっぱい」
「わたしは藍那にも、幸せになってほしいよ?ふたりで幸せを掴もうよ」
「そんな日が来るかしらね?」
「来るよ。……だってわたしにも、来たんだから」
藍那はあまり恋愛には興味がないみたいだけど、いつか結婚して幸せになってくれる日をわたしも夢見てるからね?大好きで最高な親友だもん、わたしたち。
「そうねぇ。結婚の前にまずは彼氏を作らないと」
「藍那、誰かいい人いないの?」
「んー、それが残念ながらいないのよ。本当に」
と、藍那は残念そうに言った。
「ええー。一人も?」
「そう。……まぁ恋愛なんてめんどくさいと思ってたけど、たまにはいいかもね?寂しさを紛らわせたい時とかには」
「そうだね。誰かがそばにいるだけで、安心するよね」