【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜

妊娠の辛さ




「やろう。バドミントン」

「フフフ。はい。やりましょうか」

 20分くらいバドミントンをしていると、近くで遊んでいる親子がいた。子どもは夢中で走り回っていて、その子どもを父親が追いかけていた。子どもも父親役もニコニコと笑っていて、すごく楽しそうだった。 その姿を見たらなんかこっちまで嬉しくなった。

「可愛いですね」

「ああ、可愛いな」

 バドミントンを一旦中断し、お昼のために作ったサンドイッチを食べながら、わたしたちはその親子を見ていた。

「俺たちも、あんな風な親子になりたいな。あんなに素敵な家族になりたい」

「……うん。わたしも」

 この子が明るく健やかに育ってくれることを願っているのは、わたしだけじゃないんだなって思って嬉しくなった。

「俺たち新婚だけど、新婚旅行にはしばらく行けそうにないな?奈都は妊娠中だし」

「あ、確かに……。いつ行けるかな?」

 新婚旅行、確かに行きたいな……。もし新婚旅行に行くなら、赤ちゃんと3人で行きたいな。
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