【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
それからだんだんとつわりがひどくなってしまい、動くことさえ辛くなってしまった。
「大丈夫か?奈都」
「はいっ……」
「あまりムリをするなよ?」
「はいっ……」
最初は全然つわりも平気だったのに、日が経つにつれてつわりがだんだんとひどくなっていった。いつも食べていた納豆のニオイで気持ち悪くなるし……。つわりがこんなにも辛いとは……。
その度に心配してくれる咲哉さんが優しすぎて、泣きそうになってしまう。
「大丈夫か?辛ければ寝てればいいからな?」
「はい……。すみません」
「謝るな。つわりは仕方ないよ。 さ、横になるか?」
「はい……。少し休みます」
咲哉さんはわたしをソファに横にさせてくれた。 つわりのせいで今ほとんど何も出来ないのがもどかしくて申し訳なかった。
「奈都、夕食は今日、会食があるから食べてくるから。ゆっくり休んでろよ?」
「はい……。分かりました。 ありがとうございます」
「じゃあ行ってくる」と、咲哉さんは家を出ていった。