【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



 毎日咲哉さんは、仕事から帰って来る度にそうやって笑っているのだ。その顔を見ていつも思うのは、わたしはこの人と結婚してよかったと思うことだ。

「……咲哉さん」

「なんだ?」

「わたし、今本当に幸せです。……いつも支えてもらって、本当にありがとうございます」

 わたしがそう言うと、咲哉さんはわたしを抱きしめてくれた。

「……咲哉さん?」

「俺もいつも幸せだ。 奈都、それは君のおかげだ。ありがとう」

 そうやって優しく微笑みをくれる咲哉さんのことを、わたしは本当に咲哉さんのことを愛しているんだと思った。

「……咲哉さん、わたしはいつもあなたのそばにいられて本当に幸せです」

「それは俺のセリフだよ、奈都」

「そうですか?」

 と問いかけると、咲哉さんは。

「奈都のおかけで俺は、こうして幸せでいられる。 そんな奈都のことを毎日愛していると思えることが、俺にとって一番の幸せなんだ」

 そう言ってわたしの唇に、優しくキスを落とした。
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