【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「まだ産まれる前だけど、子供のことを考えない日はないよ」

「そうですよね。わたしもですよ」

 赤ちゃんがお腹の中で動く度に、幸せを感じる。もうすぐ本当に産まれて来るんだなって思うと不安もある。……だけどそれは、わたしが母親だから。

「ママとパパは、いつも本当に幸せだよ?ありがとうね、赤ちゃん」

「そうだぞ。パパとママは、お前が産まれてくるのをとても楽しみにしてるんだからな?」

 夫婦として、親として、わたしたちはこれから長い先の人生を共に生きていく。 それはわたしたちが家族だからだ。

「そうだ。赤ちゃんのベビーベッド、どこに置こうか?」

「確かに……。どこに置きましょう?」

 この家は広すぎてどこにベビーベッドを置こうか迷ってしまう。リビングの広さや寝室の広さも含めて、初めてこの家に来た時すごくビックリしてしまったのを覚えている。 わたしの家より何倍も広くて、この家のリビングの広さがわたしの家全体の広さなのではないかと思ったくらいだ。
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