【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「藍(あおい)の子育てでこれからは忙しくなるだろうし、何よりも時間に追われて大変だと思う。……だけど俺は、どんな時でも奈都、君の味方だ。奈都の支えになれるように、俺も父親として、旦那として一生懸命やっていくつもりだ」

 そうやって嬉しい言葉をくれる咲哉さんに、わたしはとことん惚れているみたいだ。咲哉さんのその言葉や仕草、そしてその笑顔は、きっとわたしたち親子を幸せにしてくれることだろう。

 辛い時も悲しい時も、そして嬉しい時や楽しい時だって。わたしたちはずっと一緒だ。そして夫婦として、藍(あおい)の両親として、わたしたちはこれからも奮闘することになるだろう。

 親としてまだ未熟で何も分からないわたしたちだけど、これからふたりで一緒に親になっていくんだ。親としての役目は、ここからがスタートなんだから。

 そして夫婦ふたり、手を取り合い助け合いながら、こうして家族という大きな世界を作っていくんだ。わたしたちだけの大きな世界を……。この手で作っていくんだ。
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