【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「分かった。すぐに行くから待ってて」

 わたしは内線を切ってそのまま保管庫へと向かった。

「葉山さん、お待たせ」

「先輩……すみません……」

「泣くのは後! とりあえず、納品書探すよ」

「はい……」

 わたしたちは、保管庫内をくまなく探した。だけど納品書はなくて……。

「ない……」

 納品書がないとちゃんと発注分の数を納品したという確認が取れないし、上からもハンコがもらえない。

「もう一度、探そう。……きっとあるから」

「でも……」

「諦めるのはまだ早いよ。 さ、探すよ」

「はい……」

 わたしたちはもう一度、納品書を探すため社内を探した。

「ない……」

 だけどいくら探しても、納品書はなくて……。

「参ったな……」

 業者に確認したら、確実に納品書を渡したと言っていた。それなら必ず、どこかにあるはずなのに……。

「なんでないの……」

 どうしてどこにもないの……。もうどうしよう。

 そう思った時だった。
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