【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「すみません……。すぐ納品書持って行きます!」
「お願いね」
「はい!」
葉山は颯爽と保管庫から出ていった。
「五月女社長、ありがとうございました。助かりました」
「いやいや。良かったね」
「はい。社長のお陰です。 ありがとうございます」
わたしも保管庫から出ようと社長に一例をした。
「桃原さん」
「はい?」
名前を呼ばれて振り返ると、社長はわたしに「俺はいつでも、君のこと見てるからね。応援してるよ」と笑顔で言った。
「……はぁ」
わたしを見てるよとは、一体どういう意味なのだろうか……?
「桃原さん、俺はね」
とさらに社長は言葉を続けた。
「……はい」
何を言われるのかと、ドキドキしてしまった。
「桃原さんの笑った顔が見たいな」
「……え?」
「桃原さんは絶対に、笑ってた方が可愛いと思うからね」
社長はにこやかにそう言うと、そのままわたしの頭を撫でてから保管庫を出て行った。
「……え」
い、今の……何?