【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「……はぁ」
そしてソファに座った。
わたしの部屋には、3年経った今でも彼と撮った写真が飾ってある。 今でも捨てることも出来ずに、ずっと飾ったままだ。
「……奏人(かなと)。 奏人、どこにいるの?」
あの人は、奏人なの?
それとも別人?……でも、あの他人は奏人にしか見えない。だって顔が一緒だもん。 わたしが愛していた奏人と、全く同じ顔をしている。
あれが奏人だと言われたら、わたしはそう信じることが出来る。あんなにも愛していた人の顔を忘れることなんてない。 そんなの、あり得ない。
あれは絶対に奏人だった。わたしの知っている奏人に間違いない。
そんなことを考えながらわたしは、眠りについた。
次の日はなぜか、目覚めが悪かった。いつものようにスッキリと起きることが出来ない。いつもはそんなことないのに。 今日に限って、とても目覚めが悪い。
最悪な朝だった。顔を洗っても、なかなかスッキリはしなかった。