【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「奈都は可愛いよ。すごく、可愛い」

 そんなわたしのことを可愛いと言う五月女社長。

「……ありがとう、ございます」

「で、話って何だ?」

 社長はポテトサラダを食べながら、わたしに問いかけた。

「……あ、その、えっと……」

 いざ言うとなると、なんだか緊張する。

「……奈都?」

「わたし、あの……。社長が、わたしのことをどう思ってるか、知りたくて……」

 わたしは緊張しながらもそう言って、そしてその緊張をほぐすためにそのままビールを飲み干した。

「奈都、やっぱりいい飲みっぷりだな?」

 社長はそう言って笑っていた。

「そう……ですか?」

 と言いながらも、わたしはそのまま二杯目の生ビールを注文した。

「所で、さっきの話の続きだけど」

 と、すかさず五月女社長は言ってきた。わたしは緊張しながらも「はい」と返事をした。

「俺は奈都のこと、もっと知りたいと思ってる」

「……え?」

「奈都のこと、もっと知りたい。奈都の色々なことを」
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