【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



 そんなことを思いながらも、シャワーを浴びたわたしは、彼の貸してくれたスウェットを着て、リビングへと足を運んだ。

「さ、五月女社長……」

「奈都、コーヒー飲むか?」

 リビングへと戻ったわたしに、五月女社長は笑顔でそう聞いてきた。

「え? あ、ありがとう……ございます」

 五月女社長にそう聞かれたわたしは、五月女社長からコーヒーの入ったマグカップを受け取った。

「適当に座って」

「あ、はい……」  

 わたしはソファーに腰掛け、コーヒーに口を付けた。

「奈都、やっぱりちょっとサイズ大きいな?」

「え?」

「スウェット。 まぁ、メンズサイズだから仕方ないか」

 とスウェットのサイズを気にしながらも、五月女社長はコーヒーを飲みながらテレビを付けた。

「……あの、五月女社長」

「ふたりの時は咲哉でいいって、奈都」

 五月女社長と呼ぶと、五月女社長はそう言って笑った。

「……あの、咲哉、さん」

 恥ずかしさもありながら、咲哉さんと呼んだ。
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