【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜
「……咲哉さん、わたし、咲哉さんのことが好きです。これからもずっと、咲哉さんと一緒にいたいです」
わたしの声はきっと震えていただろう。それは緊張もしていたから。……だけど、ちゃんと自分の言葉で伝えたかった。震えてでもいいから、ちゃんと自分の言葉でその想いを伝えたかった。
「……奈都」
その瞬間に、わたしは咲哉さんの温かい温もりに包まれていた。
「もう、離れたくないです……。ずっとそばにいたいです」
「俺も、ずっと奈都のそばにいる。……この先何があっても、ずっとそばにいる。奏人としてじゃない。……五月女咲哉として、そばにいたいんだ。奏人の分まで、俺が奈都を幸せにする」
その言葉を聞いたわたしは、安心して涙が出た。そして嬉しさとドキドキで、ホッとした。
「っ……はいっ」
わたしは咲哉さんと一緒にいたい。その気持ちにやっぱり、ウソは付けなかった。自分の気持ちを押し殺すなんて出来なかった。……この先わたしは、咲哉さんと幸せになりたい。