【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜


 それからは、咲哉さんの腕に抱かれてまた眠りについた。




◇ ◇ ◇




 それからは、何気なく平凡な毎日が過ぎていった。気が付けば季節も変わり、夏になった。 梅雨のムシムシとした暑さがやってくる季節をようやく通り越し、本格的に夏へと変化した。

 衣替えをして薄手の半袖シャツに袖を通すけど、それですらも暑く感じて、社内ではみんな半袖で過ごすようになった。社内は冷房を付けても時折ジメっとしている時もあるけど。

「奈都、暑くない?」

 デスクでも使えるミニサイズの扇風機をつけながら、藍那がそう言ってきた。

「ね、暑いよね? ジメジメしてる……」

 わたしもデスクで使えるミニサイズの扇風機でも買おうかなとか、藍那を見ながら思っていた。だってあれ、すごく便利そうだし。

「奈都も買ったら? このミニ扇風機、けっこう使えるよ?」

「わたしも買おうかな?ミニサイズっていいね。デスクに置きやすいし」

「意外と涼しいよ?あると便利」
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