【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



「塗れたか?」

「はい。バッチリです」

「じゃあ乾くのを待って、組み立てよう」

「はい。今冷たい飲み物持ってきますね」

 わたしはキッチンに行き、冷蔵庫から冷たい飲み物を出してコップに注ぐと、それを咲哉さんに手渡した。

「どうぞ、咲哉さん」

「お、ありがとう」

 冷たい飲み物を飲みながら、咲哉さんは「うまいな〜」と言った。

「もう一杯飲みますか?」

「じゃあもらおうかな」

「はい」
  
 コップを受け取ったわたしは、また飲み物を注いで手渡した。

 懸命に棚を作る作業をする咲哉さんの姿は、なんだか大工さんみたいだった。 ちょっとだけ笑ってしまいそうになってしまったことは、内緒にしておこう。



◇ ◇ ◇




「よし、出来たな?」

「はい。出来ましたね?」

「けっこういい出来だな?」

「はい。すごくいいです」

 出来上がった棚を早速、リビングの壁に取り付けた咲哉さんと出来上がりを確認したけど、思った以上の出来栄えだった。
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