24時の鐘と俺様オオカミ
(また、大路君……なんで、)


 どうして、キスをするんですか?

 混ざる体温に、“抵抗”というものを忘れた。
 ブラウンの双眸に射抜かれ、


「……口、開けろ」


 甘い声が、脳を揺らす。


「んんっ、」


 半ば強引に唇を押し開かれ、口内に舌が侵入した。


(どうして、)


 なぜ、大路君は、
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