24時の鐘と俺様オオカミ
「……んで、」
「なんでキスをするの、って?」


 大路君は耳元で低く囁いて、首筋に顔をうめてきた。

 数回、そこにもキスをして、


「……それはな、」
「ふっ、」


 優しく、歯を立てる。

 小さく肩が跳ねれば、大路君はくつくつと笑った。


「それは……お前を、」


 そこまで言って、体を離す大路君。
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