24時の鐘と俺様オオカミ
(シンデレラ、みたい)


 お花畑の脳内で、ぽわぽわとそんなことを考える。


「白雪」


 低い声が名前を撫でて、ブラウンのビー玉に私が映った。

 大路君の影が被さってきたのを認識した時には、


「んんっ」


 唇を、塞がれていた。
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