24時の鐘と俺様オオカミ
 唸るように呟くと大路君は息を吐いて小さく笑い、


「なんだそれ」


 と、一言。

 なんだとはなんですか。
 文句を言おうとしたけれど、


「なあ、昨日言ったよな?」
「ひゃっ、」
「次、逃げたら……食うって」


 喉を熱い舌が這って、言いかけた言葉を消す。

 そのまま首筋にキスを落とし、


「……っ、やっ、」


 耳たぶを舐められると、身体中にぞくぞくとした感覚が走って。
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