夜空の中に輝く君を見つける
次の日。

時刻は12時50分。少し早く来てしまった。

「お、奏人くんも早いなぁ!さっすがぁ」

彼女はいつも通りの笑顔を見せていた。

「今日はなんで僕を呼び出したの?」

「まぁまぁ、いいからついてきて!」

彼女はそう言って僕の手を取り、駅に入った。

「えーっと、ここ。ここ行きの切符買って!」

「え、あー結局何処に行きたいの?」

「なーいしょ!いいからついてきて!」

今日は土曜日でいつもよりも人が多い。しかも学生ばかり。

こういった明るくて賑やかな場所は得意ではないからとっとと目的地に行って帰りたかった。

「はぁ...。」

僕は小さく息を吐いて彼女についていった。
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