秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
『こういうときだけ大人の顔するんだな』

いまだ彼は私を子ども扱いするらしい。体だけはしっかり大人として扱うくせに、ずいぶんな話だ。

『普段の私は子どもっぽいって言いたい?』

彼の胸を押しのけてお仕置きのように焦らしてやると、腕をあっさりと掴まれてシーツに縫い留められた。

次の瞬間、胸元で響いたのは、ちゅっという甘美な音。思わず吐息が漏れだす。

『普段はかわいいって言ってるんだよ』

『……じゃあ、今は?』

『綺麗だ。俺をたぶらかそうとする大人の女に見える。……じゃあ手加減は不要だな』

重なった唇はひどく情熱的。私を抱く彼の力がどんどん強くなっていく。

次第に体が昂り、まるでお腹の底がぐつぐつと煮え立つような、抑えきれない衝動が湧き上がってきた。

彼の指先が私の熱源に滑り込んでくる。たまらなく疼き苦しく、心地よい。

『……! 涼晴(りょうせい)……! りょう、せい……!』

何度も彼の名を呼び、それを求めた。しまいには物足りなくなって、もっとほしいと激しくねだる。

大胆になっていく私を『ずるいよな』なんて揶揄しながら彼は笑みを浮かべた。

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