秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
君との記憶~秘密の関係~
――二年半前、秋。
茜音とふたりきりで会うようになって半年以上が経った。男女の関係になってからは、一カ月程度だろうか。そんな秋の夜。
その日は、彼女のお祝いだった。不動産関連の仕事に就いている彼女が、宅建の資格に合格したらしい。
藍葉家の食卓には、漆塗りの丸い寿司桶に豪華な握り寿司がこれでもかというほど並んでいた。
「お兄ちゃん、何人前頼んだの……!?」
あきらかに三人前ではない寿司の量に、茜音が愕然としている。ネタもトロやウニなど高価そうなものがたくさん入っていて、相当奮発したことが見て取れる。
まぁ、斗碧はこういうときにケチケチするような男ではないと知ってはいたが。
「お祝いなんだからいいだろ。食べきれなかったら、明日の朝食べればいいんだし」
「生ものって朝までもつのかしら……」
茜音が素直に首を捻る。
「頼むから、お腹を壊すようなことはしないでくれ」
そう念を押して、俺は近所のパティスリーで買ってきたガトーショコラのボックスをダイニングテーブルに置いた。
「茜音ちゃんへ、俺からのお祝いはコレ」
「わぁ! 涼晴さん、ありがとうございます!」
茜音とふたりきりで会うようになって半年以上が経った。男女の関係になってからは、一カ月程度だろうか。そんな秋の夜。
その日は、彼女のお祝いだった。不動産関連の仕事に就いている彼女が、宅建の資格に合格したらしい。
藍葉家の食卓には、漆塗りの丸い寿司桶に豪華な握り寿司がこれでもかというほど並んでいた。
「お兄ちゃん、何人前頼んだの……!?」
あきらかに三人前ではない寿司の量に、茜音が愕然としている。ネタもトロやウニなど高価そうなものがたくさん入っていて、相当奮発したことが見て取れる。
まぁ、斗碧はこういうときにケチケチするような男ではないと知ってはいたが。
「お祝いなんだからいいだろ。食べきれなかったら、明日の朝食べればいいんだし」
「生ものって朝までもつのかしら……」
茜音が素直に首を捻る。
「頼むから、お腹を壊すようなことはしないでくれ」
そう念を押して、俺は近所のパティスリーで買ってきたガトーショコラのボックスをダイニングテーブルに置いた。
「茜音ちゃんへ、俺からのお祝いはコレ」
「わぁ! 涼晴さん、ありがとうございます!」