そして、僕達は溺れた
運命の歯車
歯車が動き出す時はいつも急で
それは決して穏やかではなくそして
時には残酷な動き出し方をする。

「花恋!もう着くからそろそろ起きて!」
車の助手席に座っている母の甲高い声に私は目を覚ます。
2時間ぐらい車に揺られていたおかげで寝てしまっていたのだ
「昨日も夜遅くまで勉強してたみたいだし、家でゆっくり休んでても良かったんだぞ?お墓参りは父さんと母さんでちゃんとやれるんだから何も心配しなくても」
父が運転しながらミラーに映る私にそう言った。
「そう言うわけにはいかないよ。
パパとママのお墓参りだもん、娘の私が行かなかったらパパもママも悲しむから」
私のその言葉を聞くと2人は口をつぐんで黙り込んだ。
運転席にいるのがお父さん
助手席にいるのがお母さん
だけど、本当の両親ではない
私の本当の両親は、、
パパとママは8年前の事件に巻き込まれて私が13歳の時に亡くなった。
あの事件はとっても悲惨な事件だった
でも私は今でも信じてる
本当の被害者はパパとママだって。
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