偽りの夫婦〜狂愛〜
「え?これ、ここの限定のカーディガンなんですよ?よければ、試着しませんか?」
ニコッと微笑み、陽愛が薦める。
「うーん。私達ではなくて、友達にプレゼントしたいんですよね?
店員さんにみたいに、綺麗な子なんですよ!」
この時、陽愛は彼女達の含みのある表情に、無意識に引いた。
「へ…へぇー。そうなんですね…」
「私達、秘書なんですが、その子社長とお似合いなんですよ?社長もイケメンだから」
「駅前の◯◯って不動産会社、知ってます?」
「え……?」
紫龍の……?
「店員さん?」
あまりの衝撃に、放心状態の陽愛。
「え?あ、いえ…」
「店員さんと同じカーディガン買って帰ります。プレゼント用に包んで下さい」
「は、はい。では…こちらに」
「ありがとうございました」
陽愛はなんとも言えない気持ちで、彼女達を送り出した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「おかえりなさいませ、ご主人様」
「あぁ、陽愛は?」
「今日もお変わりありません。
ただ、帰宅されてから、あまり元気なくて……」
「は?元気ない?なんで?」
「奥様に聞いても、何もない、大丈夫しか言わないんです」
「そう…」
中に入り、リビングに向かうと陽愛がソファーに座り、ボーッとしていた。
そして足元に、最近お気に入りだと言っていたカーディガンが、無造作に置かれていた。
陽愛は物をこんな風に雑にあつかったりしない。
紫龍はそのカーディガンを拾い上げ、陽愛の肩にかけた。
ニコッと微笑み、陽愛が薦める。
「うーん。私達ではなくて、友達にプレゼントしたいんですよね?
店員さんにみたいに、綺麗な子なんですよ!」
この時、陽愛は彼女達の含みのある表情に、無意識に引いた。
「へ…へぇー。そうなんですね…」
「私達、秘書なんですが、その子社長とお似合いなんですよ?社長もイケメンだから」
「駅前の◯◯って不動産会社、知ってます?」
「え……?」
紫龍の……?
「店員さん?」
あまりの衝撃に、放心状態の陽愛。
「え?あ、いえ…」
「店員さんと同じカーディガン買って帰ります。プレゼント用に包んで下さい」
「は、はい。では…こちらに」
「ありがとうございました」
陽愛はなんとも言えない気持ちで、彼女達を送り出した。
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「おかえりなさいませ、ご主人様」
「あぁ、陽愛は?」
「今日もお変わりありません。
ただ、帰宅されてから、あまり元気なくて……」
「は?元気ない?なんで?」
「奥様に聞いても、何もない、大丈夫しか言わないんです」
「そう…」
中に入り、リビングに向かうと陽愛がソファーに座り、ボーッとしていた。
そして足元に、最近お気に入りだと言っていたカーディガンが、無造作に置かれていた。
陽愛は物をこんな風に雑にあつかったりしない。
紫龍はそのカーディガンを拾い上げ、陽愛の肩にかけた。