偽りの夫婦〜狂愛〜
「え?いや、ごめんなさい……」
「なんで、謝るの?俺は嬉しいよ?
ヤキモチなんて可愛い…!愛されてる感じがする」
「え?普通、男の人ってヤキモチ妬かれるの嫌いでしょ?そうゆうのウザいんじゃ……」

「そうだね…確かにそうゆうのはあるかも?
でも、陽愛のヤキモチ……嬉しい…」
口唇を合わせた。
少しずつ深くなってく。
どうしても、一度口唇を合わせると離せなくなる。
身体も熱くなってくる。

服の裾から手を滑り込ませると、
「ん!ま、待って……」
「何?ダメ?」
「だって、まだ朝だよ……」
「ん……でも、我慢できない…」
「お願……紫、龍…」
「無理……ヤキモチ妬いてくれるなんて、嬉しすぎる…それに昨日は愛し合ってない……」
「ん……やぁ…だめ…あ…」
「それに…陽愛だって……無理でしょ…?
早く俺に委ねて…ひとつになろう……」

「はぁ…は…あぁ……ん…」
「陽愛……俺のこと、好き…?」
「ん…す…あぁ……」
「言って?紫龍、好きって……」
「好きぃ……紫龍…好き…」
「俺も…好き……好き…愛してるよ…」

果てて、横になる二人。
「可愛い…陽愛」
「紫龍は…疲れないの?」
「ん?」
「私は毎日抱きあってると、身体がもたない…。
今も力が入らないよ……」
「大丈夫。今日は外に出ないから、俺が身の回りのお世話するよ」
頭を撫でながら、陽愛の目を覗き込んだ。

また陽愛を抱き上げ、ダイニングに移動する。
「紫龍」
「ん?」
「どうしていつも、横に並んで座るの?」
椅子に座らせて紫龍も横に座ると、陽愛が不思議ように、問いかけた。
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