偽りの夫婦〜狂愛〜
紫龍は陽愛の、頬に触れ愛しそうに撫でた。
陽愛はガクガク震え出す。
「寒い?
……なわけないか!
怖い?」
そして親指で、陽愛の口唇をなぞる。
「でも…もう……放れられないでしょ?
俺から………」
「ンンン……」
口唇を奪い、貪る。
陽愛が紫龍の胸をバンバン叩き、抵抗している。
「はぁはぁ……」
口唇を離した紫龍。
「てか、放さないよ……。
陽愛は…今日から……もう…二度と………」
「…紫…龍……」
「外には出られない………」
紫龍のあの目。
オッドアイの黒くて、重い。
そして低いトーン。
穏やかで、ゆっくりな少しずつ浸透させるように話す言葉のひとつひとつが、陽愛の中に入っていく。
陽愛の思考がなくなっていく。
ただ、人形のように紫龍に吸い込まれていく。
「あ、着いたよ!」
「……うん」
「俺達の二人だけの世界の場所に……」
ここは、いつものマンションではない。
いつか陽愛を監禁させる為だけの為に、用意していたマンション。
「大丈夫。
絶対放れないからね……。
白雪に後は任せてあるから、俺もずっと一緒にいるよ?
今日からは、“本当の夫婦”だね!
嬉しいなぁ……」
「紫龍……好き…」
「俺は…愛してるよ……陽愛。
狂おしい程にね…………」
終
陽愛はガクガク震え出す。
「寒い?
……なわけないか!
怖い?」
そして親指で、陽愛の口唇をなぞる。
「でも…もう……放れられないでしょ?
俺から………」
「ンンン……」
口唇を奪い、貪る。
陽愛が紫龍の胸をバンバン叩き、抵抗している。
「はぁはぁ……」
口唇を離した紫龍。
「てか、放さないよ……。
陽愛は…今日から……もう…二度と………」
「…紫…龍……」
「外には出られない………」
紫龍のあの目。
オッドアイの黒くて、重い。
そして低いトーン。
穏やかで、ゆっくりな少しずつ浸透させるように話す言葉のひとつひとつが、陽愛の中に入っていく。
陽愛の思考がなくなっていく。
ただ、人形のように紫龍に吸い込まれていく。
「あ、着いたよ!」
「……うん」
「俺達の二人だけの世界の場所に……」
ここは、いつものマンションではない。
いつか陽愛を監禁させる為だけの為に、用意していたマンション。
「大丈夫。
絶対放れないからね……。
白雪に後は任せてあるから、俺もずっと一緒にいるよ?
今日からは、“本当の夫婦”だね!
嬉しいなぁ……」
「紫龍……好き…」
「俺は…愛してるよ……陽愛。
狂おしい程にね…………」
終