研究員たちの思春期〜恋の仕方が分かりません!〜
4.学祭
学祭の朝は気持ちいいほどに晴れ渡っていた。
11時に理仁の部屋に向かう。
あの人、ちゃんと起きてんのかな。
2階建てのアパートの1階。
103。
インターホンを鳴らす。
中から雑な「はい!」が聞こえてきた。
「きたよー」
私も返すと、ガチャッとドアが開いた。
昨日ぶりの理仁。
そしてすごい部屋着なんだけど。
「さっき起きた」
「やっぱり」
私なんて全然落ち着かなくて朝6時に起きて7時には朝ごはん食べて、さっきもまた軽くお菓子食べてしまったのに。
「もう行くの?」
理仁が眠気を乗せた口調で言う。
「ちょうどいいんじゃない?」
「待って、ちょっと着替えるからどっか座ってて」
そう言ってフラリと部屋の奥へ消える。
どっか座ってて、って。
私は仕方なく玄関に腰掛けた。
片付いてはいないけど、物がない台所を見る。
「そこの皿たち3日前のー」
聞いてもいないのに、向こうからわざわざ理仁が言ってきた。
「ええー、彼女だったらひいてるよ」
そう言ったら顔だけピョコッと出してきた。
「洗いたかったら洗っていいよ」
誰が洗うよ。
しゃがみ込んだまま動かなかった。
「あ、これうちの親が送ってきたやつ、飲む?」
理仁が缶コーヒーを見せてくる。
「それは飲む」と言って手を伸ばす。
ひょいと投げてきたのでキャッチ。
11時に理仁の部屋に向かう。
あの人、ちゃんと起きてんのかな。
2階建てのアパートの1階。
103。
インターホンを鳴らす。
中から雑な「はい!」が聞こえてきた。
「きたよー」
私も返すと、ガチャッとドアが開いた。
昨日ぶりの理仁。
そしてすごい部屋着なんだけど。
「さっき起きた」
「やっぱり」
私なんて全然落ち着かなくて朝6時に起きて7時には朝ごはん食べて、さっきもまた軽くお菓子食べてしまったのに。
「もう行くの?」
理仁が眠気を乗せた口調で言う。
「ちょうどいいんじゃない?」
「待って、ちょっと着替えるからどっか座ってて」
そう言ってフラリと部屋の奥へ消える。
どっか座ってて、って。
私は仕方なく玄関に腰掛けた。
片付いてはいないけど、物がない台所を見る。
「そこの皿たち3日前のー」
聞いてもいないのに、向こうからわざわざ理仁が言ってきた。
「ええー、彼女だったらひいてるよ」
そう言ったら顔だけピョコッと出してきた。
「洗いたかったら洗っていいよ」
誰が洗うよ。
しゃがみ込んだまま動かなかった。
「あ、これうちの親が送ってきたやつ、飲む?」
理仁が缶コーヒーを見せてくる。
「それは飲む」と言って手を伸ばす。
ひょいと投げてきたのでキャッチ。