研究員たちの思春期〜恋の仕方が分かりません!〜
私たちは路地に入って一軒家の家を改装したカフェに入った。
縁側の明るい席に通される。
丸い小さなテーブルを挟んで、ゆったりとした椅子に座る。
海が少し見える。
「あのさ」
理仁が言った。
「俺、環と一緒にいる時間、好きだよ」
少し驚いて理仁の目を見る。
「すごく大切にしたいんだよね」
どういう意味なんだろう。
それって恋ですか。
友達として?
ミジンコ仲間として?
私は「うん」とだけ答える。
「かなり俺、環と一緒だと心強い」
意外だった。
そんな風に感じてたなんて知らない。
いつも一人で強いと思ってた。
「そうなんだ?」
私は紅茶のシフォンケーキを一口食べる。
「だからこれからもよろしく」
なんだろう、これ。
え?
なんのよろしく?
「うん、よろしく。足引っ張るかもしれないけど」
「俺が引き上げるよ」
理仁が笑う。
お茶とケーキを食べていると、ゆっくりと夕方になった。
私たちは大学のある街まで、また電車に揺られて帰ることにした。
理仁の家の前で「じゃあね」と手を振って別れる。
家帰って論文をやろう。
理仁の口から出た「大切」という言葉が、今の私の望みだ。
縁側の明るい席に通される。
丸い小さなテーブルを挟んで、ゆったりとした椅子に座る。
海が少し見える。
「あのさ」
理仁が言った。
「俺、環と一緒にいる時間、好きだよ」
少し驚いて理仁の目を見る。
「すごく大切にしたいんだよね」
どういう意味なんだろう。
それって恋ですか。
友達として?
ミジンコ仲間として?
私は「うん」とだけ答える。
「かなり俺、環と一緒だと心強い」
意外だった。
そんな風に感じてたなんて知らない。
いつも一人で強いと思ってた。
「そうなんだ?」
私は紅茶のシフォンケーキを一口食べる。
「だからこれからもよろしく」
なんだろう、これ。
え?
なんのよろしく?
「うん、よろしく。足引っ張るかもしれないけど」
「俺が引き上げるよ」
理仁が笑う。
お茶とケーキを食べていると、ゆっくりと夕方になった。
私たちは大学のある街まで、また電車に揺られて帰ることにした。
理仁の家の前で「じゃあね」と手を振って別れる。
家帰って論文をやろう。
理仁の口から出た「大切」という言葉が、今の私の望みだ。