研究員たちの思春期〜恋の仕方が分かりません！〜

時間をすっかり忘れかけていた頃、突然、理仁がハッと顔色を変えた。

「打ち上げの集合、何時だっけ」

時計を見る。

2分前。

「やっば」

二人で、慌てて準備する。
いつのまにか時間がたっぷり過ぎていた。

私が先に集合場所のロビーに向かう。

服や髪が若干ごちゃっとしてるけど、そんなの気にしてる場合じゃない。
化粧直しも忘れた。

行くと、理仁と私以外のメンバーが皆揃っていた。

ポーカーフェイスを装って輪に入る。

すっかりリラックスした顔のメンバー。

学会が無事終わって本当に良かった。

みんなの顔を見て、そう思う。

少し遅れて、今日の主役が現れた。
さっきまでずっと隣にいた人。

全員揃ったから、予約していた京都料理屋に向かった。